店外・店内のいたるところに置かれている馬の置物。スウェーデンのシンボルともなっているこの馬は、スウェーデン・ダーラナ地方で作られている地域の手工芸品で、ダーラヘスト(Dalahäst=ダーラナ馬)と呼ばれます。
ダーラヘストのはじまり
そのはじまりは、1840年代にダーラナ地方に住む木こりが冬の間暖を取りながら時間つぶしに余った木で馬を彫ったことでした。
馬は森や畑でも従順で忠実な動物だったため、人々から重宝され愛されていました。当時木彫りの馬は子供の遊び道具として使われていましたが、ダーラモールニングというダーラナ地方の伝統的なペイント方法からインスピレーションを受け、木彫りの馬に美しい柄が描かれるようになっていきました。
現在でも一つ一つ手作りされるダーラヘストですが、ダーラナ地方の地域によって少しずつ色や形が違います。
あたたかい色と美しい模様の描かれたダーラヘストは、昔と変わらず自然を愛し、自然と共に暮らしてきたスウェーデン国民の心として、人々に愛され続けています。
大きなダーラヘストと小さなダーラヘスト
大きさも様々ですが、おもしろいことにダーラナ地方には世界で最も大きいダーラヘストが存在します。それは、Avesta(アヴェスタ)というところにあるダーラナ馬で、1989年に設置され、高さ13メートル、重さは66.7トンもあります。
また、高さ3.7ミリ、横ミリという本当に小さいダーラヘストもいるそうです。
スウェーデン大使館に行くと、子どもが乗れるくらいのサイズのダーラヘストが出迎えてくれます。